ロードバイクSOS! 愛されていないロードバイクの泣き声が聞こえる
買ったロードバイクをどう乗ろうと、その人の自由。
他人がとやかく言うことじゃない。
それはそうなのですが、せっかくそこそこのロード買って、近所だけの街乗りにしたり、きちんと整備しなかったりしたら、もったいないと、心から思うのです。
店で働いていると、いろんなお客が来ます。
ロードのパンク修理も持ち込まれます。で、今日の夕方、そうしたお客が来ました。
ジャイアントのロード、アルミだけど105仕様です。前輪のパンクです。
23Cだったので、チューブ交換をおすすめしたら、ではそれで、ということで預かりました。
さっそく車輪を外し、チューブを見ると見事なリム打ちパンク。教科書に出てくるようなまさにスネークバイト。
で、後輪を触ってみたらグニグニ。ポンプをバルブにさしてみたれら、まさかの2気圧。
ついていたタイヤはハイプレッシャータイプなので9気圧までいれることができるもの。
これは全然入ってないも同然! まだに驚異の2気圧。
これではリム打ちパンクになって当たり前。よく後ろが無事だったな、とそちらに驚きました。
あらためて見ると、バーテープははがれかけて浮いています。
ブレーキも歪んでいて、リムを押している始末。
さすがにチェーンは錆びていませんでしたが、まわすとほんのりとキュルキュル音。
この自転車フル105ですよ。
ターニーとかの超エントリーモデルではありません。
たまにこういう自転車、店にやってきます。完全に街乗り、通勤用になっているもの。
先にも書きましたが、買ってどう乗ろうとその人の自由。私がどうこう言えるものではありません。
でもフル105なのに、この惨状。自転車が可哀そ過ぎ……。
修理が完了して、自転車を渡す時にお客に聞いてみたところ、一緒に買った空気入れでは空気を入れれないので、
英仏アダプターを使っていれている、とのこと。
空気入れ、どうも仏式なのですが、米式と仏式、口の中のアダプターで交換して使うことを知らなかったような。
某量販チェーン店で買ったらしいんですが、説明は一切なかったらしいのです。
ロードを初心者の方に売って、何も説明しない店と、そのスタッフもどうかと思います。
でもそこそこの値段のロードバイク、関心がなさすぎるのもどうか、と思っちゃいます。
ロードバイクを買う理由は人それぞれ。
でも乗るのなら、そこは最低の知識はもちましょうよ、といつも思うのです。
入門書、一冊くらい読んでもいいのでは?
だって10万円以上の買い物です。
で、こうしたロード、ちょくちょく店にきます。
空気の入れ方を知らない、チェーンに油さすこと知らない。であげくの果てが、「ちょっと見てもらますか?」ですね。
どう使おうとその人の自由。
だけど、頼むからそうしたロードバイクを俺の前に持ってくるな! と思います。
愛されていないロードバイク、けっこう世の中にたくさんあるのでしょう。
自転車店で働いたいると、そうした可哀そうなロードバイクの泣き声が聞こえてくるような気がするのです。
俺が可愛がってやるから、俺にくれ! と心から思っちゃいます。