春は自転車に乗って『自分だけの桜』を見に行く
春、桜の季節。自転車にも最高の季節、桜を見るさ行くリングは最高です。私も有名な場所に見に行きます。
吉見桜堤、十徳の桜、遠山の10本桜、鎌北湖の桜、この辺りは毎年見に行くスポットですね。
そうした有名スポット以外に『自分だけの桜』を見に行きます。
自分だけの桜、私だけの桜、それは決して有名な場所ではないのですがなんとなく好きな桜。地味かもしれないけどどうして見たくなる桜。そうした桜を『自分だけの桜』と呼んでいます。
実は毛呂山町のある場所に一本の桜が咲くところがあります。そこは私が鎌北湖に行く道沿いに咲いているんですね。そこは私が気に入っている景色なのです。ですが実は特に意識することはなく、ただ毎年写真を撮るだけでした。
有名ではないけど好きな桜。そんな感じの桜でした。
初めて時分だけの桜、というのを意識したのは宮城です。
昨年の3月まで2年半、仕事で宮城にいました。実はその間大変つらい日々をすごしていました。仕事をしに行ったわけですがそれがうまくいかず悩むことばかりの日々でした、そのつらさを和らげてくれたのが自転車なわけです。
住んだところは名取市で宮城県の南側ですね。その隣に柴田町があります。柴田町は里山が広がる町です。なので自転車で走って楽しい場所がたくさんありました。いわゆる仙南というエリアです。
柴田町に林道雨乞線という林道があります。その林道雨乞線、雨乞いのイチョウという有名な巨木がある林道です。そのイチョウは有名で自転車乗りはもちろん多くの人が見にきます。
その林道雨乞線のちょうど上り切ったところに木が一本ポツンとあるのです。その場所は眺めがよく阿武隈川、太平洋まで見ることができます。その景色にはいつも癒されました。
その木が桜だと気がつついたんですね。そしてどうしても咲いているところが見たいとおもいました。
決して有名ではない名のない桜の樹、特別でもない普通の桜の樹。でも私にとって大事な桜となりました。
そこからの雄大な景色は仕事の辛さを忘れさせてくれます。そこに咲く桜。「必ず見たい!」そう強く思いました。
柴田町には『一日千本桜』という桜の名所があります。一日で千本の桜を見る事ができるのでそう呼ばれています。もちろんそこは本当にきれいです。ため息がでるくらい。
でも私にとっては林道雨ご線の一本桜のほうが思い入れがあるのです。
それが『自分だけの桜』です。
埼玉に帰って来てからもそうした『自分でけの桜』を意識するようになったのです。
自分だけの桜はまるで友人に会うように見に行く桜。一年ぶりにある友人。元気に咲いてくれることで力をもらえるような、私だけの桜なのです。
毛呂山の桜、鳩山の桜、東松山の桜そして奥武蔵のあちこちでそっと咲く桜。そうした自分だけの桜が増えていくのは、自転車に乗る楽しみをまた多くしてくれているのです。