前輪が外れますよ! あなたの自転車は大丈夫? ヤバイクロスバイクを見た話
自転車店で働いていると、いろいろな自転車を見ます。
たまに勘違いした人が、カーボンロードの整備なんて持ち込むことはあります。もちろんお断りします。店にはきちんとトルクの分かる工具がありませんので。
プロショップではないので、持ち込まれるスポーツ車はほとんどはエントリーモデル。
ロードは少なくて、クロスバイクが多いです。
驚くのは、納車の時に詳しい説明をほとんど受けていない、ということです。
文字通り、スポーツ車のことを何も知らずに乗っているのですね。
スポーツ車の事故は本当に多いのか!? それは販売店の説明不足が原因かも
普通のファミリー車とスポーツ車は、いろいろと違います。
一番の違いは前後輪が外れることですね(外れないものはルック車だと思っています)。
最近スポーツ車の事故が多い、と言われることがあります。その中で前輪が外れてしまう、というものがあります。
クイックリリースのレバーがきちんとしまっていない、というやつですね。
それを受けてジャイアントのエスケープR3は2019年モデルから、前輪だけクイックリリースのほかにスキュアーナットも付属することになりました。
知らずに外れてしまうことを避けるためです。
先日私の働く店にR3の持ち込みがありました。
「普通の空気入れで、空気がうまく入らないのだけどどうしたらいい?」
買ってから一度も空気をいれたことがないそうです。
でその人の前輪のクイックリリースレバーを見たら、前をむいた状態で固定されていました。
大きなお世話かと思いましたが、その件を言ったら、そんなこと買った時に聞いていない、とのことでした。
自転車量販チェーン店の中には、スポーツ車の説明をしていないところがある?
フランス式の空気いれのこと、クイックリリースのこと。
そうしたスポーツ車に関する、大事なことの説明を一切受けずに渡されたそうです。本人はあまり気にしている様子はありませんでした。
その結果、『前輪が脱輪するスポーツ車は危険だと』ということになってしまうわけです。
もちろんクロスバイクは気楽に乗れる自転車。あまり細かいことは気にせず、楽しむことができます。
とはいえ、そこはファミリー車と違うわけですから、最低限の知識は必要だと思います。
その最低限の知識がないまま、自転車を渡している店があるのですね。
エスケープR3などのクロスバイクは、街の自転車量販チェーン店でも買うことができます。
そうした店で働いているのは、ほとんどがアルバイトで、自転車に関する知識がありません。
買った客に、ただ自転車を渡すだけの仕事ですね。
実は整備も出来ていないスポーツ車をみることがちょくちょくあります。
ブレーキががちがち、きちんと変速しないロード。
かなりひどいものもあります。
私は店でロードやクロスを渡す時には最低でも30分はかけて、説明をしています。
そうでないと、事故につながる可能性があるからです。
ロードはもちろんクロスバイクでも最低限の知識は必要!
サイクリングロードを走っていると、ロードバイクでもチェーンをキュルキュルさせて、錆びた状態で走らせている人をたまに見ます。
ヘッドパーツにガタが出ていても、気がつかない人も多いです。
今はロードバイクに乗る人が本当に多いです。土日はどこに行ってもロードバイクを見ない日はない、といった感じです。
でも店の中には売りっぱなし、というところも多いのではないかと思います。
特に量販チェーン店は、いいところも多いのですが、怪しいところも多いのが現状です。
もしそうしたところで買うのなら、必ずスポーツ車のことを知っているスタッフから買う必要があるのです。