自転車販売現場崩壊の序曲 たまたまでもこれちょっとヤバすぎ! 自転車もヤバイ&整備もヤバイ
今日私の働く自転車店に女性が修理でご来店。
ブレーキの調子が悪いので見て欲しい、という依頼です。
で見てみると、フロントがVブレーキ、後ろがサーボブレーキ、という変な構成の自転車。
某大手自転車チェーン量販店の自転車。
で、見てみると「?」あれ? なんか変?
なんとブレーキ台座が逆についている!
最初はフロントフォークが逆になっているだけかと思ったのですが、泥除けは普通についている。これ逆?
こんな仕様あるの? と自転車の名前や販売店の名前で調べても出てこない。
フロントフォークがまっすぐなので、もしかしたら組み付けの時に前後間違えた?
でもお客に渡す時、どうしたの? 整備の時に気が付かなかったの? これ気が付かなかったら、めちゃくちゃヤバくない?
と「?」が頭の周りを飛び交いました。
もしかしたら、これが正解なの? もしこれが正解なら、誰か教えてください~!もしこれがただしいのなら、謝罪してこの記事を削除します!
崩壊している自転車販売現場 あなたの自転車は大丈夫?
この自転車、都内にある全国的な有名なチェーン店で3年前に販売されたものです。
たまたま組み付けの間違えた自転車を販売してしまったのかもしれません。
で、たまたま整備をした人間が気が付かなかったのかもしれません。
でも私の働く店では、まずこんなこと起こりません。店には大学生のアルバイトがいます。その彼も一見でおかしいと気が付きました。
でもなんでこんなことが起こるのでしょうか。
何故、販売、整備の現場でこんな変なことになってしまうのでしょうか。
それは自転車販売現場の崩壊です。
今自転車屋さんの状況は悲惨だと思います。
個人商店の自転車屋さんがどんどんなくなっています。
その代わりに増えたのは、チェーン量販店とホームセンターですね。
そうしたところで働いているのは、自転車の素人です。中には平気でうそを言う、素人以下のスタッフもいます。
なんでそうなるのかというと、売れればなんでもいい、という発想が根底にあるからです。
安いアルバイトに仕事をさせ、きちんと技術と知識を持つスタッフを、きちんとしたギャラで雇わないからですね。
『売れればなんでもいいんだ』という発想がすべての元凶だと思います。
もちろん今でもいい自転車屋さんはたくさんあります。
またチェーン量販店でも、きちんとした信頼できるスタッフもいます。
この自転車を扱っているチェーン店のスタッフで、本当に知識もあり、信頼できるスタッフを何人か知っています。
問題なのは、上層部、つまり会社ですね。
そうした会社が現場を軽視した結果が、こんな自転車にお客を乗せてしまう、ということを生み出しているのだと思います。
今、自転車を買う時に大事なこと
信頼できるスタッフから買う、これにつきます。
店ではありません、会社ではありません。信頼できる「人」ですね。
信頼できるスタッフ、信頼できる「人」がいるのなら、そこはいいお店です。
自転車店で働いているからと言って、自転車のこをを知っているとは限りません。
これ怖い話です。
何故なら自転車は命に関わるからです。
この自転車もワイヤーの撮り回しが変なので、何かの具合で突然前ブレーキがロックされたら。前につんのめり、顔から突っ込んで大けがをします。
このお客は若い女性です。もし顔に大けがをしたら、その後の人生、どうなるのでしょうか。
そんな怖いことが平気で起こっているのが、今の自転車販売店の現状です。
あなたが自転車を買った人、信頼できるスタッフですか?
2018年12月18日追記
何人かの方と話したのですが、どうやら仕様の可能性があります。
大手自転車チェーン店の自転車ですが、購入年のネットカタログでも見つけることができませんでした。自転車の名前で検索しても、今のところ発見していません。
なので詳細は未だに不明です。
もしご存じの方がいたら、教えていただくとうれしく思います。